爬虫類は多様な生態系に生息する生物であり、その中でもレオパは特に人気があります。そのため、彼らが健康で活発に過ごせるように、私たちが提供する餌の質は極めて重要です。今回は、彼らの主要な餌の一つであるコオロギに焦点を当て、その栄養価や与え方について詳しくご説明します。
1 レオパーの餌としてのコオロギ
1-1. コオロギの栄養価
レオパの餌を選ぶ上で、重要な条件は、栄養が十分か?また嗜好性が高いか?の大きく2つです。まずは栄養素から確認していきましょう。
コオロギは優れた栄養価を持ち、爬虫類向けの餌として筆頭候補です。
高タンパク質、低脂質、低炭水化物という基本栄養構成の上で、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含んでいます。ミールワームやハニーワームなども高い嗜好性のある餌ですが、その脂質の高さが玉にキズです。
1-2. コオロギの嗜好性
コオロギが目の前に運ばれてきた時のレオパの眼光を見たことがある人は、コオロギの嗜好性の高さを肌身をもって実感していると思います。肉食のレオパは、生きている昆虫を好みます。その香りや動きに引き寄せられ、餌の誘引に効果的です。これは彼らの自然な摂食行動に近い形で餌を摂取できることを意味します。
1-3. コオロギの繁殖とコスト
コオロギは比較的容易に繁殖させることができることから、上級爬虫類飼育者は家でコオロギを自己繁殖している場合があります。しかし、初心者の場合、いくら飼育が簡単といっても、大きな手間になるため、オススメはできません。
2 コオロギの種類と特徴
2-1. 一般的なコオロギの種類
- ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domestica):
- ヨーロッパイエコオロギは、バッタ目のコオロギ科に属する昆虫です。
- 成虫の体のサイズは約 2.5 cm から 4 cm ほどです。
- 乾燥に強く、湿気には弱い特性を持っています。日本で自家繁殖する際、夏に大量死するケースも報告されています。
- 3種の中でも、低脂質な場合があります。
- フタホシコオロギ(Gryllus bimaculatus):
- フタホシコオロギも同様にバッタ目のコオロギ科に属します。
- 成虫の体のサイズは約 3 cm から 4 cm ほどです。
- 湿気に強い特性を持っています。
- 鳴き声がうるさいと言われています。
- 3種の中でも、脂質がやや多い場合があります。
- ジャマイカンコオロギ(Gryllus assimilis):
- ジャマイカンコオロギは、フタホシコオロギの親戚にあたる種です。
- 成虫の体のサイズは約 3 cm から 4 cm ほどです。
- 日本ではあまり認知されていないですが、東南アジアを中心に広く認知されています。
- ヒト食用としてもよく使われており、非常に育てやすく、おとなしいのが特徴です
- 3種の中でも、タンパク質と脂質のバランスが取れています。
3 コオロギの与え方
3-1. コオロギの栄養価向上(ダスティングとガットローディング)
ガットローディングは、爬虫類の飼育において重要な栄養補給方法です。爬虫類の餌として与えるコオロギやデュビアなどの昆虫だけでは、生命維持に必要な栄養素を十分に摂取できません。飼育下ではコスト的な理由から餌昆虫だけを与えることが多いため、栄養が偏りやすくなります。ダスティングは昆虫に栄養剤を振りかけてから与える行為で、特にカルシウム不足を防ぐために重要です。方法は簡単で、カルシウムパウダーを餌昆虫に付着させて与えるだけです。また、ガットローディングは別の手法で、昆虫に栄養価の高いサプリやゼリーを与えてから、レオパに与えることで、爬虫類にも自然な形で栄養を摂取させる方法です。
3-2. コオロギの量と頻度の調整
コオロギの与える量や頻度は、爬虫類の種類や年齢、体重によって異なります。適切な量を与えることで、過度な栄養摂取や健康問題を防ぐことができます。
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