#13【解説記事】レオパードゲッコーの脇ぷに〜肥満の原因とリスクについて知ろう!〜
こんにちはー! レオバイトのラボ担当のRです!!
今回はレオパードゲッコーの「肥満」についてお話していこうと思います。肥満の原因や肥満になった時のリスクをお話していきたいと思います。
1.肥満とは
1-1.肥満の目安
レオパの肥満の目安として、尻尾の状態を確認することである程度の確認ができます。詳しくはこちらのラボからご確認ください。
#9【解説記事】レオパの尻尾 〜プリプリ具合から健康状態をチェックしよう!〜
https://www.leobait.jp/blogs/labo/9_tail
その他にも、体全体に脂肪がつき始めてモチモチしてきたら肥満と判断してもよいでしょう。
1-2.肥満の理由
肥満の理由として多いのは過度な給餌と運動不足があげられることが多いです。過度な給餌はアダルトになって給餌頻度が多すぎるまたは、餌のカロリーや栄養素が高すぎるといったことがあります。基本はアダルトになると2~3日に1度の給餌をしている飼育者さんが多いと思います。しかしカロリーが高いエサを毎回の給餌で与えていると摂取カロリーが消費カロリーよりも多くなりすぐに肥満になってしまうでしょう。特にレオパは小さいスペースで飼育している場合があり消費カロリーが少なくなってしまう傾向にあります。
高カロリーなエサ+運動不足にならないように、エサの種類や頻度には注意したほうがよいでしょう。
1-3.脇ぷに
肥満になる兆候として「脇ぷに」というものが挙げられることがあります。レオパの前脚の付け根、脇にあたる部分がぷにっと水ぶくれのようになっている様子のことを脇ぷにと呼ばれています。両脇に見られることもありますが、片方側にだけ発生することもあります。
ただ、この脇ぷには様々な意見があり、一概に肥満の兆候と呼べるものではないという意見も散見されます。ラボ担当のRも様々な個体を飼育してるなかで、成長期であるヤング期に尻尾や四肢は正常の範囲なのに、脇ぷにはあるといった個体も確認したことがあります。
ただ「脇ぷに≠肥満」だからといって、気にせずにいつも通り食べさせよう。ではなく、しっかりと様子を確認する必要はあります。よく観察して、四肢と体がアンバランスではないか、体重はどう変化しているか、尻尾を持ち上げて引きずっていないかなどをしっかりと観察していくことが大事になります。
2.肥満からなる健康への影響
2-1.リスク
肥満は様々なトラブルの原因になる場合があります。最悪の場合は「突然死」に繋がってしまうことがあります。昨日までは元気だったのに朝起きたら…なんてこともよく耳にします。カロリーの大量摂取によって、脂肪肝や血栓といった内臓や血液の病気を発症してしまうことがあります。それに気づかずに蓄積されていった体の不調がレオパの命を脅かすものになってしまうのです。
3.肥満と感じたときの対処法
3-1.食事内容と量と頻度の調整
量を減らすのではなく、質を見直す必要があると思います。高カロリーのエサを控える必要があります。ハニーワームやピンクマウスなどを与えすぎないようにしましょう。いつもコオロギを与えている場合は量の調整を行ない、いつも5匹コオロギを食べているなら、4匹に減らすなどの対応をしてもいいかもしれません。2~3日に1度の給餌頻度の場合は1週間に1度の給餌に減らすなどの調整も効果的な方法です。
3-2.飼育環境の整備
運動量を増やすことで消費カロリーをあげることも方法の1つです。ケージ内だけではどうしても活動内容が限られてしまうので、たまに広い場所を自由に動けるように設定してあげるとよいでしょう。もし、部屋の中を散歩させるときは目を離さずにしっかりと見守りをしながら探索させてあげましょう。
3-3.人工餌を利用したダイエット
レオバイトでは脂肪成分を減らした、「レオバイト-ダイエット」という商品を展開しています。飼育下における、レオパの餌の種類と身体の成長についてのカナダのローレンシアン大学の研究では、レオパに脂肪分の多いミールワームを与えると体重は増加するが、同時に肥満に繋がるリスクがあることが示唆されています(Gauthier & Lesbarrères, 2010)。
レオパの肥満を予防するためには、脂肪とタンパクのバランスの取れた餌を与えることが大切です。コオロギはタンパク質と脂肪分のバランスの取れた栄養成分の餌です。「レオバイト-ダイエット」はこの栄養価の高いコオロギを主原料とした人口餌です。粗脂肪を減らし、粗タンパク質をより増やした栄養成分の餌になっているので、通常の「レオバイト」を給餌するよりも太りにくい性質があります。ちょっと気になる場合は「レオバイト-ダイエット」を使用するのもよいでしょう。
栄養成分の比較_レオバイト-ダイエット(左)、「レオバイト(右)
4.最後に
レオパはアダルトになると消費カロリーが少なくなってしまうので、同じように食事を与えることは肥満につながりやすいので、毎日の健康状態をしっかりとして異変がないか確認をすることが大事になります。よく観察して、四肢と体がアンバランスではないか、体重はどう変化しているか、尻尾を持ち上げて引きずっていないかなどをしっかりと観察していくことが大事になります。栄養バランスのよい給餌を心掛けてください。
5.よくある質問
質問1:レオパの給餌頻度はどれぐらい?
回答1:ベビー期(孵化~4ケ月)では毎日食べるのであれば給餌しても大丈夫です。ヤング期(4~12ケ月)では1日か2日置きに1度給餌します。アダルト(1年以上)では3~4日に1度の給餌に大丈夫です。
質問2:レオパはどれぐらいコオロギを食べますか?
回答2:成長ステージや個体差にによって食べる量は変わってきます。基本はベビー期ヤング期は食べられるだけあげますが大体コオロギ1~3匹程度で、アダルトになると食べる個体だとコオロギを8匹以上食べることもありますが、生体に負荷をかけてしまうので餌の与えすぎには注意しましょう
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